何も知らないほうがいいなら
何も教えてくれなくていい
妄想 死恐怖症 夜響症
特効薬は無気力か PTSD
出典: 終点/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここでも難しい用語が並びますね。
それぞれ確認していきましょう。
病的な「妄想」は本人に自覚がない場合がほとんどでしょう。
そして、死を恐れるあまり様々な症状を引き起こす「死恐怖症」。
「夜響症(やきょうしょう)」は寝ている間に急に叫び声をあげる病気のこと。
これらの症状を緩和するために使用した「特効薬」は人を無気力状態にします。
最後の「PTSD」は心的外傷後ストレス障害とうもの。
過去の過酷な経験から残る精神的な後遺症のことです。
いずれも治療が難しく、これらを抱えて生きている人は苦しい思いをしているのではないでしょうか。
症状の名前を知ったところでどうすることもできない…そんな思いで振り返っている印象です。
今までの苦痛と諦め
いつか笑うことより
ずっと笑われることに慣れていた
感情 愛情 哀情
拾わずにいる 得て落とすよりいいや
出典: 終点/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
笑うより笑われることに慣れる…とても悲しい内容ですね。
もともと持っているものを失うくらいなら、初めから持っていない方がマシ。
湧き上がる感情、他人からの愛情、哀れみ。
これらを放棄してしまったようです。
死ぬことへの恐怖を喰らい
腹を満たしていく神様
瞞しと 詐欺師と
ボクは疾うにわかっているんだ
出典: 終点/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
死に対する恐怖が薄れ、だんだんと人生の終焉を受け入れて言っているのでしょうか。
嘘や欺きも終点を目の前にした今、意味をなさないことを悟ったようです。
人生の「終点」で見たものとは
待っていたのは「暗闇」だった
どんな絵の具を塗り重ねるより
ずっと暗い ただ懐かしい光彩と
果てしないほどの
暗闇が
出典: 終点/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
おそらくここで「終点」へと行きつくのだと思います。
様々な絵具で彩ってきた人生。
しかし人生の終焉で待っていたのは果てしない暗闇。
ここでは今まで描いてきたどんな色彩も無に返るのでしょう。
全てが無に返る
答えだった 答えだった
何もを手放して
微睡の奥深く
堕ちていく
出典: 終点/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここで一気に曲が盛り上がりを見せますね。
まふまふの突き抜ける歌声と壮大なサウンドに鳥肌が立ちます。
「終点」で見た人生の「答え」は果てしない暗闇でした。
暗闇は全ての色彩を吸い込みます。
喜怒哀楽で彩られた人生も最後は全て無に返る。
こう考えると目の前の悩みに対しても肩の力を抜けるような気がしますね。
電車に揺られるとウトウトと眠りつくことがありませんか?
そんなうたた寝のように死へと堕ちていきます。
盛り上がったサビから続く美しい裏声の余韻が素敵です。