歌い出しの「片手にピストル、心に花束」ですが、物騒なピストルを持っているのに心には花束だなんて、どこに行こうとしているのでしょうか。

さらに、火のような強い酒を飲んでいる...

「全てが人生である」と言っているようですね。

その続きの歌詞をみたくなりました。

ありがとう ジェニー
お前はいい女だった
はんぱはワインより酔わせてくれたよ
だけど ジェニー あばよ ジェニー
俺は行かなくちゃいけないんだよ

出典: https://twitter.com/JULIE_SONGS/status/940063195724529664

さて、本題はここからです。

「ジェニー」という女性の名前が出てきました。

気になるのは、「いい女だったよ」が過去形になっていることです。

「はんぱなワインより酔わせてくれた」というところはキザではありますが、大人の表現ですね。

そして、「あばよ」と別れの言葉をつぶやくのですが、この言葉は自分の気持ちにケリをつけるための、自分に言い聞かせている「あばよ」のようにも受け取れます。

それはなぜかというと、決してジェニーとの愛が冷めたのではなく、これから自分が戦いに行かなければならない「サムライ」だからです。

まだまだ意味深な歌詞は続きます。 

寝顔にキスでもしてあげたいけど
そしたら一日 旅立ちが延びるだろう

出典: https://twitter.com/akuyuu_/status/701726836422643712

愛おしいジェニーの寝顔を見ていると、キスのひとつもしてあげたいけど、そんなことをすると未練が残ってしまう。未練を残さないために来たのに、そんな格好悪いことはできない。それは「サムライ」だから...。

とでもいった解釈になるのでしょうか。

次の歌詞も放ってはおけません。

男は誰でも 不幸なサムライ
花園で眠れぬこともあるんだよ

出典: https://twitter.com/akuyuu_/status/701726836422643712

戦いは男の宿命、そんな宿命が男を不幸にしてしまう。

もしかしたら「花園」というのは女性を例えているのかもしれません。女性の元で安心して眠れないこともあるんだよと言っているように思うのは深読みのしすぎでしょうか。

ジェニーの寝顔を見ながら自分に言い聞かせているように思えて仕方がありません。

そして次の歌詞へと繋がるのです。

男はいつでも 悲しいサムライ
しあわせに 照れてることもあるんだよ

出典: https://twitter.com/julie_kashi_bot/status/939639585079943168

男はいつでも悲しいサムライでしかないよね、本当のサムライとは、悲しくても独りで耐えていくものだからね。

幸せは無縁だと思うことが“誇り”であり“男の意地”でもあることをわかってほしい。という意味が込められているようです。

いつの時代でも戦(いくさ)に出るのは男性、戦うことは“男性の宿命”かもしれません。

そんな、ちょっとキザでもある歌詞を見事に歌いこなすことができたのは、沢田研二であったからかもしれません。

はにかんだ魅力と男臭さがこの歌を引き立てているといえるのは沢田研二容姿と歌唱力だといえるでしょう。

【沢田研二/サムライ】“○○”を格好よく思わせたくて書いた⁈気になる歌詞の意味を徹底解釈の画像

作詞家の意図

○○をカッコよく!

「サムライ」を作詞した阿久悠にはこの曲に対する特別の想いがあったようです。

「サムライ」の作詞について
阿久悠は“やせがまん”が格好悪くなっていた時代に対して、“やせがまん”を格好よく思わせたたいという意図で書いたと述べている。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4_(%E6%B2%A2%E7%94%B0%E7%A0%94%E4%BA%8C%E3%81%AE%E6%9B%B2)

“やせがまん”とは、本当は大変なのに我慢・辛抱をすることです。この当時“やせがまん”が格好悪い時代だったということです。

阿久悠がどのようなことで“やせがまん”が格好悪い時代だと思ったのかはわかりませんが、沢田研二の「サムライ」は“やせがまん”を微塵とも感じさせない出来栄えになっていると思います。

阿久悠の狙いは沢田研二の「サムライ」で見事に成功したといえそうです。

夜のヒットスタジオ

畳サムライ

「サムライ」がヒットした頃、歌番組で大変人気がある『夜のヒットスタジオ』という番組が放送されていました。

その番組のある回での沢田研二の「サムライ」が非常に話題となりました。

『夜のヒットスタジオ』では、歌のリレーで出演する歌手を紹介したり、歌に合わせた芝居があったり、常に歌手の魅力を引き出すための演出に力を入れている番組でした。

その『夜のヒットスタジオ』で沢田研二の「サムライ」の演出が素晴らしかったようです。

1978年1月30日放送
夜のヒットスタジオで沢田研二が歌う「サムライ」の演出でスタジオ一面に畳が敷かれた。
畳の後ろで紙吹雪が舞う中、短刀を光らせながら沢田研二は歌った。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%A4_(%E6%B2%A2%E7%94%B0%E7%A0%94%E4%BA%8C%E3%81%AE%E6%9B%B2)

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