13枚目のシングル「恋愛写真」
第48回レコード大賞金賞を受賞した今作
リリースされたのは2006年10月、オリコンでは最高週間2位を獲得しています。
大塚愛はこの曲で第48回レコード大賞金賞を受賞、大塚愛の代表的な楽曲となりました。
「さくらんぼ」や「SMILY」など、明るくポップな曲を歌うイメージの強い大塚愛ですが、今作は至高のバラード。
大塚愛の繊細で透明感ある声質が最大まで活かされ、涙腺を刺激する切ない曲となっています。
YouTubeのavexの公式チャンネルで「恋愛写真」のPVが公開されています。
PVは大塚愛が恋人と一緒に過ごしているシーンがメインとなり、映画『ただ、君を愛してる』とリンクしているシーンもあります。
大塚愛のナチュラルな姿と、ホームビデオのような画、明るいシーンが多いかと思いきや暗い空の下で立ち尽くすシーンもあり、印象的なシーンが盛りだくさんとなっていますね。
公開されているのはショートver.であり、フルは「恋愛写真」のCD+DVD付きに収録されているので、気になる方はぜひDVDをチェックしてくださいね。
映画『ただ、君を愛してる』の主題歌に器用
玉木宏・宮崎あおい主演の切ない恋愛ストーリー
映画『ただ、君を愛してる』は、2006年10月に公開された恋愛映画です。
主演は玉木宏と宮崎あおい、原作は市川拓司の『恋愛寫眞 もうひとつの物語』です。
市川拓司と言えば『いま、会いにゆきます』の原作者として有名な小説家。
『ただ、君を愛してる』は、『いま、会いにゆきます』と同じく切ない恋愛ストーリーが魅力です。
主演の2人だけでなく、小出恵介や黒木メイサなど名実ともに実力派の俳優が揃っています。
元々はこの映画のタイトルは違うものになる予定でした。しかし監督が「恋愛写真」のサビを聴いて、『ただ、君を愛してる』というタイトルになったそう。
「恋愛写真」の歌詞にせまる
大塚愛史上最大のラブソングである理由
大塚愛は今作を「大塚愛史上最大のラブソングである」と語っています。
「恋愛写真」というタイトルは、大塚愛が元カレと撮った写真が元になったと言われています。
大塚愛の代表的なバラードソングと言えば、「プラネタリウム」などのしっとりと聴かせるタイプのものですよね。
今作はしっとりと聴かせるというよりも、昔のことを囁くように、語りかけるように歌っているところが特徴です。
切ないというよりも、胸に迫るところがある、という表現の方が正しいかもしれません。
大塚愛の歌唱力もありますが、何よりも歌詞に秘密が隠されているのです。
「恋愛写真」の歌詞を、徹底解釈していきましょう。
シャッターを切る度に切なくなる思い
碧々とした 夜空の下で
あなたが見てた 後ろ恋姿
時折見せる 無邪気な寝顔
あたしが見てた 恋しい姿
出典: https://twitter.com/kyokukasi_bot/status/933461839349870593
歌詞の序盤では、恋人である2人の生活を感じる描写が多いですね。
無邪気な横顔、後ろ姿、自分も相手も安心しきっているのが目に浮かびます。
なんでもない日常に感じますが、このあと、不穏な表現が多くなっていくのです。
どんなひとときもすべて
忘れないように
夢中でシャッター切るあたしの心は
切ない幸せだった
出典: https://twitter.com/kyokukasi_bot/status/933461839349870593
恋人のことを写真におさめたいというのは、誰にでも経験のあることです。
ニコニコ笑っている恋人の姿をいつでも見ることができる、会えないときも写真を見て寂しさを紛らわせる。なんとことないありふれたことです。
しかし、「恋愛写真」の歌詞からは、どこか必死になっている様子が伺えます。
どうしてもこの時だけを写真におさめたい、今でなければいけない、今撮らないと後悔するといった焦りを感じます。
夢中でシャッターを切ってしまうのは、その先に待っている未来がわかっているからなのかもしれません。
この時がずっと続かないことをわかりながら、それでもシャッターを切り続けるのでしょう。
大事なこの時間を忘れないように、ずっと胸にしまっておけるように。