ディズニー・ルネサンス期の中でもリトル・マーメイドは非常に人気があります。

それでも舞台化されるのが遅かったのは、やはりこの曲のためではないでしょうか?

この「アンダー・ザ・シー」は海の中の世界を表現したシーンで使われます。

まさに「リトル・マーメイド」を象徴するナンバーとも言えます。

音楽も歌詞も演出も派手で豪華なこの曲を舞台で再現するのは難しかったのでしょう。

しかし技術面も進歩し完全再現以上の素晴らしいサービスナンバーとなっています。

歌詞の世界

【アンダー・ザ・シー/リトルマーメイド】歌詞の意味を解釈!劇団四季、アニメで比較すると歌詞が違う?の画像

ミュージカルでも人気のこの「アンダー・ザ・シー」の歌詞を見ていきましょう。

まずは原詞である英語の歌詞を分析します。

この曲はトリトン王の執事セバスチャンがアリエルに向かって歌うシーンで使われます。

セバスチャンは陸の世界に憧れるアリエルに、海の中の世界の方がいいよと訴えかけるのです。

ここで、英語版の「アンダー・ザ・シー」のビデオをごらんください。

歌はセバスチャン役のサミュエル・E・ライトさんです。

隣の海藻は青い

The seaweed is always greener
In somebody else's lake
You dream about going up there
But that is a big mistake

出典: Under The Sea/作詞:Howard Ashman 作曲:Alan Menken

歌いだし部分です。

最初の2行は「誰かの沼の海藻はいつも青い」という感じです。

lakeは日本語では「湖」とすることも多いですね。

本来は「陸で区切られた水のエリア」の意味です。

ここは「隣の芝生は青く見える」ということわざを引用しています。

ですので、イメージとしては陸上の「庭」にあたるのがlakeだと思います。

3行めは「君は上にあがることを夢見ている」という意味です。

4行めは3行めを受けて「でもそれは大きな間違い」と言っています。

2行めと4行めは「lake」と「mistake」で韻を踏んでいます。

これ以上何を探しているの?

Just look at the world around you
Right here on the ocean floor
Such wonderful things around you
What more is you lookin' for?

出典: Under The Sea/作詞:Howard Ashman 作曲:Alan Menken

このパートの最初の2行は次のような内容です。

ここ、海の底で君のまわりの世界を見てごらん」という感じです。

3行めは「君のまわりにこんなにすばらしいものがあるだろう」と言っています。

そして「これ以上、何を探しているの?」と聞きます。

ここでも1,3行め、2,4行めがそれぞれ韻を踏んでいます。

浮いていればいい

Under the sea, under the sea
Darlin' it's better
Down where it's wetter
Take it from me

Up on the shore they work all day
Out in the sun they slave away
While we devotin'
Full time to floatin'
Under the sea

出典: Under The Sea/作詞:Howard Ashman 作曲:Alan Menken

サビ部分は次のような感じです。

海の中は水もたっぷりあるからいいじゃないか。

陸では太陽の下で一日中働かなきゃいけないんだよ、

でも海の中だと、プカプカ浮いているだけでいいのさ。

セバスチャンは必死にアリエルを説得しています。

ここでも「better」と「wetter」、「day」と「away」など韻を踏んでいます。

これだけ楽しそうに歌われると、「海の中がいい!」と思ってしまいますね。

陸にあがると食べられちゃう

この後も、セバスチャンは海の中のいいところを次々を歌っていきます。

そして何よりも衝撃なのは、このパートじゃないでしょうか。

Under the sea, under the sea
Nobody beat us, fry us, and eat us
In fricassee
We what the land folds loves to cook
Under the sea we off the hook
We got no troubles
Life is the bubbles
Under the sea

出典: Under The Sea/作詞:Howard Ashman 作曲:Alan Menken

実はこのパートの前で次のような内容があります。

陸の上の水槽の魚たちも、ご主人様が飽きちゃったら、お皿に何が乗ると思う?

その部分に対する内容がこのパートです。

海の中では、誰もフライにして食べたりしないよ。

私たちは陸の上だと料理したいと思われる存在だ。

でも海の底で釣り針から逃れたら何の問題もないよ。

海の中では人生は泡のようだよ。

最後の「人生は泡だ」というのは「最高だ」という意味です。

日本語だと「あわ」違いですが「濡れ手で粟をつかむ」ような感じでしょうか。

とにかく海の中は楽しい

この後もまだまだセバスチャンの説得は続きます。

そして海に住む生き物たちがいろんな楽器を演奏したりします。

そうやって「陸に行きたいって思うのはやめて、海の中にいよう」と訴えます。