「二時頃」が収録された音源とは?
シングル「ナキ・ムシ」
aikoの「二時頃」は、1999年3月に発売されたメジャー2枚目のシングル「ナキ・ムシ」に、カップリング曲として収録されました。
現在は、チャートのトップ10の常連であるaikoですが、このシングルは最高位で26位という売れ行きでした。
この後に発売された3枚目のシングル「花火」で、初のトップ10入りを果たすのです。
最初から今のような人気があったわけではなかったことがわかります。
ベストアルバム「まとめⅠ」にも収録された!
「二時頃」は、その後オリジナルアルバムには収録されませんでした。
そして、12年後の2011年2月にaikoは2枚のベストアルバムを発売しました。
それが「まとめⅠ」と「まとめⅡ」です。
このベストアルバムの「まとめⅠ」の方に、「二時頃」は収録されました。
「二時頃」の歌詞に迫る!
恋をした相手の声を聴くだけで幸せ
新しい気持ちを見つけた あなたには嘘をつけない
恋をすると声を聴くだけで幸せなのね
真夜中に始まる電話 足の指少し冷たい
何も知らずうれしくてただ鼻をすすってた
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B06615
タイトルの「二時頃」は昼間ではなく、夜中の二時頃を指しています。
夜中でも好きな人から電話があると、出てしまいますよね。
会えない分、声を聴くだけで幸せな気持ちになります。
たとえ足の指が冷たくなってきても、嬉しい気持ちが大きく、自分から電話を切ろうとは思いません。
ここではまだ、「あたし」は何も知りません。
この時「あなた」の隣に女性がいることも知らないのです。
「あたし」への気持ちは嘘じゃなかったのかな・・・
ひとつだけ思ったのはあたしの事少しだけでも
好きだって愛しいなって思ってくれたかな?
小さく脆い(もろい)優しさが耳を通り包み込む
それだけで体全部がいっぱいだったのに・・・
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B06615
夜中に電話をするくらいですから、「あたし」と「あなた」の関係は、友だちよりも恋人に近い状態だと思います。
少しでも、「あたし」の事を思ってくれているならば救われるけど、何とも思っていなかったなら辛いという思いがここの歌詞で感じられます。
1つ前に紹介した冒頭の歌詞では、「何も知らず」と言っていますが、本当は「あたし」は「あなた」の二股に気付いていたのかもしれません。
だからこそ、「あたし」への気持ちが嘘じゃないと信じたいと思っているし、耳を通る声が「脆い優しさ」だと言っているのではないでしょうか。
「あたし」はまったく気付かなかったわけではない
本当は受話器の隣 深い寝息をたててる
バニラのにおいがするtinyな女の子がいたなんて
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B06615
ここではっきりと「あなた」の隣に女性がいたことが書かれています。
「本当は隣に女の子がいたなんて知らなかった」と読むことができますが、まったく気付かなかったわけではないです。
果たして、「あたし」が気付いたのはいつだったのでしょうか。
それは、電話をしているときだったかもしれませんし、後々気付いたのかもしれません。
少なくとも、電話のときに薄々は感づいていたとは思います。
もしかしたら「深い寝息」が聴こえていたかもしれません。
夜中ですし、周りも静かで、「あなた」の声に耳を傾けていたら、聴こえていても不思議ではないですよね。