「輪廻転生」とは、死んであの世へ戻った魂が、また命を宿してこの世に生まれ変わるという考え方。
この楽曲では本当に「死ぬ」ことを表現しているのではありません。
痛みや苦しみを味わい、死んだような今。
そこから「生き返る」かのごとく、自分の人生における苦痛の渦を突破してみせる。
そんな力強いメッセージが込められているのです。
ポジティブな言葉ばかり並べるのではなく、苦しみを肯定しているのが共感のポイントですね。
更にオススメしたい厳選3曲!
これまでご紹介してきた10曲はいかがでしたでしょうか。
『罰ゲーム』『ベルセルク』『ハローディストピア』などは彼自身の心象を映したダークロック。
『すーぱーぬこになりたい』は、エンタメ的なまふまふさんの要素が取り入れられています。
そして、『朧月』では一変した儚い恋模様を徒然と歌い上げているギャップが魅力的ですね。
まふまふさんのオリジナル楽曲は、シングル楽曲、アルバム楽曲を含めると膨大な数のナンバーがあります。
以下では、上記で紹介しきれなかった名曲の数々を厳選してお伝えしていきたいと思います!
気になる楽曲があれば是非チェックしてみてください!
悔やむと書いてミライ
切なさ×ネガティブ×疾走ロック
2020年4月23日に公開された楽曲『悔やむと書いてミライ』。
【プロジェクトセカイ カラフルステージ】「25時、ナイトコードで。」の書き下ろし楽曲です。
上記で紹介していた『罰ゲーム』などと同じ雰囲気のまふまふさんが得意とするロックナンバー。
すすり泣くようなギターサウンドに乗ったマイナー調のメロディーが私たちの心を抉ります。
これまでの苦悩を1つ1つ振り返るとともに、自分の存在意義を問われるリリック。
そこには激励や救済ではなく、ただ寄り添い続けてくれるだけのメッセージが込められています。
全てを知った上での号哭
生きるふりをして死んでいくのが
人生か 人生だ
それじゃボクらはどうしてこの世に
こんな未完成な身体に
未だ 心を持っているんだ
きっと拉げた如雨露で
花を咲かせようとした そうさ
種一つない土に撒いちゃいないか
出典: 悔やむと書いてミライ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
この楽曲で謳われていることは全てを拒むようなネガティブな想いです。
しかしながら、何も得られないこと・成し遂げられないことの理由を知った上で吐露しているのです。
自分を赦してあげられない、認めてあげられない想いの果て。
当楽曲で特徴的なのは、楽曲の進行と共に更にネガティブに堕ちていく部分です。
最後には前を向くという半ば普遍的になっている楽曲の進行とは真逆。
だからこそ、本当にまふまふさん自身のリアルな想いが込められているように感じられてなりません。
携帯恋話
淡い恋模様をなぞる
2020年5月23日に公開された楽曲『携帯恋話』。
独特な言葉選びで紡がれたリリックには、淡く戻らない恋模様が描かれています。
上記の『悔やむと書いてミライ』とは一変した雰囲気に、彼の作曲力の高さが伺えます。
作曲だけではなく、作詞に関しても文学的かつ湾曲的な巧みなワードばかり。
茶々ごまさんとMONO-Deviodが生み出すMVも、楽曲の情景がグンと浮かび上がってきます。
電話を待ち続けて
ねえ
愛すなら愛して 厭ならば嫌って
白黒つかないダージリン
瞼のいらない 嘘の言葉に
愛をせがんでしまう 「いかないでよ」
出典: 携帯恋話/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ