【ま】
破りすぎた 愛と約束で指を切った
止めどなく零れ落ちる 信頼の雫
きっとわかっていたんだ
きっと認めずにいたんだ
抱きしめていたのは 偽りの背だと気づいた

口づけ越しの約束も
口当りのいいネクタルも
固めてしまえば 脆く崩れるジェラート
思い思われ 振り振られ
子供騙しは 切って離して御相子
明日の君から ボクは君を知らない

出典: Nectar/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ

体だけの関係を便宜上大人の関係と表現してきましたが、お互い<約束>を破りながら「愛してる」と嘘をつき体を重ねる関係は<子供騙し>だとボクは歌います。

この<子供>という表現、実は子どもの遊びを通して歌詞に散りばめられてきました。

例えば1番のサビ<結んで開いて>。これは手遊び歌に同じタイトルのものがありますね。

<御相子>からはじゃんけんのあいこを連想しますし<もういいかい もういいよ>からはかくれんぼを思い出します。

『2人の関係は子ども同士の遊びと同じだ』という強い想いがあるのでしょう。そしてボクにはそんな関係が悲しいんです。

子どもが大好きな<ネクタル>、つまりネクターだって、凍らせて固めてしまえばボロボロに崩れてしまいます。

『甘くて濃厚で良い気持ちを味わってきたけれど……心の渇きを癒せることはなく、関係が冷えたら脆く崩れてしまうんだ』

そんな2人の関係性を「Nectar」(ネクター)で比喩的に表現しているんですね。

歌詞から感じる虚しさと切なさ

【n】
これがなにかのドラマなら
きっとまだ期待できる程に 進むシナリオ
空虚に傷重ねて
いつか冷めてる 借り物の熱
待っている無情なリアル
The real deal
教えて ねぇ
覚めぬ様に触れても
気付かせてくれる このグラス
下がることのない溜飲はそのままで

出典: Nectar/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ

確かに、これが『昼顔』のようなドラマだったら……関係が打ち止めのように感じられてもシナリオに「続き」があるのでしょうね。

だけど、現実はシナリオが続くことはないし映画化の話もありません。そこには虚しさすら感じられます。

<下がることのない溜飲>とは不満が満たされずに気が晴れない気持ちのこと。

筆者としては、体の関係では一定の水準以上のものを求めないのがルールな気がしますが……完全にボクは求めちゃってますね。

ボクが求めているのが「愛」なのか、「孤独からの解放」なのかはわかりませんが。

【ま】
結んで開いて揺らいだ方へ
寄りかかって心地よかった方へ
愛してるなんて言葉に
それ以上の意味はない
モザイク越しの駆け引きを
誰と交わしてもしなくても
明日の君からボクは君を知らない

寄り添う背中の裏側
隠して繋いだ指先
甘さの落ちた飲み残し
気づかぬフリをしたまま
花蜜の愛を吸う

出典: Nectar/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ

単なる状況の羅列であるはずなのに<明日の君から~>という歌詞や<気付かぬフリをしたまま~>のフレーズに少し切なさを覚えてしまう理由。

それは、ボクが君に求めている何かを聴き手が感じ取ってしまうからなのでしょう。

2人の関係とボクの孤独感はこれからどうなってしまうのかな……。それは誰にも分りません。

余談ですが、歌詞解釈の最後に一言。「Nectar」は歌詞のエロさも芸術的です。

最後に……

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